バイオトイレが臭わない理由

バイオトイレの説明をすると、必ずと言っていいほど「ほんとに臭わないの?」と尋ねられます。
おがくずに投入された時点から臭いは出ないことをお伝えしても「本当に?」と疑問の声が上がることも。
トイレなのに臭いがしないというところに疑問を持たれるようで、「おがくずのおかげで臭いが出ない」ということは、実際にバイオトイレをご体験していただかないと実感がわかない方も多いようです。

トイレが臭う原因とは
汲み取り式トイレなどが強烈な臭いを出すのはアンモニアが主な原因です。
これは尿と糞とが混合した結果起こる現象で、糞中の嫌気性菌が尿中の尿素を嫌気的に分解してアンモニアを発生させてしまうのです。
つまり糞と尿とを混合させずに別々に集めたら臭気の発生が起こりません。
この糞と尿を効果的に分別させるのがバイオトイレです。
バイオトイレが臭わない秘密とは
バイオトイレが臭わないのはおがくずのおかげです。
尿や便はバイオトイレの中で効率よく分離されておがくずに吸収されるので、いやなにおいが出ません。
便槽の中のおがくずにオシッコをすると、大部分が水分である尿はおがくずの空隙に毛細管現象で分散します。
これにより、おがくずを湿らせたあとは液体としての尿の存在はなくなります。
同じようにウンチもおがくずにまみれて希釈分解されます。
糞尿中の有機成分はおがくずの好気的環境下に曝されることになり、この時がまさにおがくずの「空隙率の大きさ」という特色が有効に発揮される瞬間です。
おがくずに浸み込んだ尿の水分が、おがくずの特色である有効表面積の大きさにより効果的に蒸発していくことでし尿の分離を徹底し、アンモニアが発生する前に水分を蒸発させてしまうので嫌気性菌の働く条件は殆どなくなります。
その結果、好気性菌の働きにより、し尿中の有機物が酸化分解されることで臭わなくなります。
このおがくずの特徴によってアンモニアが発生する前に水分を蒸発させてしまうことが、臭いを出さない秘訣なのです。
おがくずの驚くぺきパワーです。
建物の近くでも臭わない
このように建物の近くにあっても、バイオトイレは臭いません。