バイオトイレで獣肉処理の実証実験


従来より獣害とされている鹿を単に廃棄するのではなく、バイオトイレで分解処理をして土壌改良剤にすることで生き物を森へ還す。
当社でも、バイオトイレでシカの処理をする実証実験を行いました。
バイオトイレの技術が獣害対策の切り札となるか?

実験に使用したバイオトイレS型
2009年:芭蕉農林様
使用機種:生ごみ処理機

有害鳥獣と云われるようになり、食用部分以外の廃棄処分をされてシカのくず肉を加工したドックフードの製造 ・販売や、内蔵・骨を堆肥に加工、それを活用した農産物の栽培・販売を行うことで地域循環型農林業の実現を目指す「えこばんび」という事業をされている三重県の㈲芭蕉農林様での実験。(えこばんび事業は令和3年閉店)

8月の初めに残渣を投入し約2週間。
処理物は分解しており、おがくずの中には骨を残しているだけでした。

芭蕉農林様での実験
2013年:丹波姫もみじ様
使用機種:バイオトイレ本体 Sタイプ

鹿加工組合丹波として捕獲したシカを丸ごと有効活用する方針のもとにシカ有効活用処理施設事業で解体処理・精肉加工する施設を備え、鹿肉の販売を手がけておられる兵庫県の丹波姫もみじ様での実験。

鹿の頭部を投入して1週間。
頭蓋骨は残っていますが、骨以外のものは分解されていました。

丹波姫もみじ様での実験1
丹波姫もみじ様での実験2

更に足などの部位も投入しても、見事に骨だけとなることが確認できました。

丹波姫もみじ様での実験3
丹波姫もみじ様での実験4

近頃は日本中で鹿や猪などによる獣害といわれる被害が年々増えており、畑だけでなく居住エリアにまで被害が及んでいるといいます。
更には駆除したあとの焼却や埋設といった処理にも費用が多大にかかります。
全国的に大変な問題になっている状況で、当社にも鹿などに頭を悩ませているお客様より数多くのお問い合わせが来るようになっています。
この実験と時をほぼ同じくして、バイオトイレのメーカーである正和電工においてもエゾシカの処理実験が開始されておりました。
バイオトイレや生ごみ処理機SNタイプを使えば骨以外のものはすべて分解処理され、処理したあとのおがくずは土に還すことができます。

駆除動物分解処理装置が販売されました
このバイオトイレの技術を使った獣害分解処理に特化した駆除動物分解処理装置と、残った骨を砕く骨専用破砕機が販売されました。
近年全国的に害獣が問題になっていますが、その駆除した害獣の処理方法は「埋める」か「燃やす」の2通りです。第3の処理方法として「分解」をご提案します。