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バイオトイレが日刊工業新聞に掲載されました!④(2017年11月)

日刊工業新聞の不撓不屈のコーナーにバイオトイレの記事が4日に渡って掲載されました。

 

正和電工④

【工事負担減・災害時にも貢献】

-地域で経済を回す-

 

旭川への思い

 

 正和電工(北海道旭川市)社長の橘井敏弘は、「従業員は11人だが、毎朝研修をするなど全員がバイオトイレのスペシャリストの自負を持ってやっている」と胸を張る。橘井は社内の一体感を図るとともに、本社を置く地元に対する思いも強い。

 橘井は「バイオトイレと浄化装置システムを合わせると下水道はいらなくなり、循環型社会が確立する」と見据える。実際、下水道のインフラには将来的な課題も多い。先進国や国内では下水道の維持費など毎年のコストが増大しているという。特に下水管は「寿命は約50年」(橘井)といい、入れ替え工事のコストで自治体の負担は大きい。「約34万人の旭川市でも下水道の維持管理には莫大なコストがかかっている」と橘井は指摘する。

 

トイレ対策重要

 

 維持管理費用も含め、「水を使わず、循環を考えれば、バイオトイレしかない」と橘井は力を込める。「きれいな水は地域の魅力にもなる」とも。バイオトイレを広めるには、独自の技術開発のスピード感も重要とみる。取得したバイオトイレの装置に関する特許は16件で、登録した意匠は29件、商標は5件に及ぶ。今後、橘井が注目するのが災害対策。水が必要なく無臭のバイオトイレは災害時に強みが生かせる。学校など公的施設について「耐震工事などの対策だけでなく、トイレ対策も重要」と訴える。

 橘井は地域の中小企業の発展にも思いを寄せる。旭川は木材関連などでモノづくりの町として発展してきたが、橘井は「大企業に部品を納める企業はあるが、自社製品を出している大きなメーカーがない」と課題を指摘する。

 

中小・海外で連携

 

 全国的には行政は1社だけの支援は難しいため、連携が必要だと考える。モノづくりで地域にどんな会社があるか、また販売先なども正確に把握し、協力して地域内で経済が回る割合を増やす。「地産地消で旭川ファーストだ」と強調する。

 地場の中小企業が成長するには海外展開が大切。正和電工と長大の例を挙げつつ、橘井は「行政機関には、国内でコンサルタントや企業を集めて互いの強みを紹介するなど、『お見合い』できる機会を増やしてほしい」と期待する。

 橘井は「旭川の小学校で使われる教科書にもバイオトイレが載り始めた」と笑う。若年層にもバイオトイレによる循環型社会への考え方が広まることを楽しむようだ。大病などの逆境にも諦めず、成果が実りつつある。橘井の思いとバイオトイレの技術が、世界を席巻する日はそう遠くない。

 

=日刊工業新聞(2017年11月3日)より抜粋=